地獄の底

 リザ・ホークアイ少尉は、あの日を思い出していた。担当教官から、戦場へ出ないかと打診された日だ。前線で国家錬金術師が猛攻を仕掛けている勝ち戦場で己の腕試しでもしてこい、という調子だった。同期からは他にも数名が呼ばれていたが、二つ返事で了承したのはリザだけだった。実際、戦地で同勤したのは一人しかいなかった。
 同じような緊張感を持って、リザは中央司令部の一室の前で待機していた。その扉が開くまでは、気が抜けない。中で何が話されているのかは知らないが、良からぬことであることだけは上官の顔色から明らかだった。また破滅的な任務を負わされるのではないか、という懸念だけが彼女を支配している。
 緊張に身が耐えきれなくなってきたあたりで、薄く扉が開いた。慌ててそちらを向き、敬礼を取る。現れた上官が室内の方へ敬礼し、扉が再び閉じられる。彼が敬礼を解いてこちらを向いてから、リザも同じように敬礼を解いた。
「中佐」
 声をかけると、ロイ・マスタング中佐は安堵したような息を吐いた。彼は答えずにずんずんと進んでいく。慌て追いかけ、もう一度同じように声をかけた。
「どうでした?」
「異動だ」
 上官は歩きながら、短く答える。
「異動」
 含めるようにそれだけ復唱すると、リザは気の抜ける思いがした。破滅的な任務、という懸念は拭えなかったが、とりあえずは平和的な言葉が出てきたことに安堵する。しかし、上官の方はそう喜ばしい表情はしていなかった。
「東で|営巣《えいそう》に励めと。まったく、さっさと言えばいいものを」
 小さく舌打ちした彼は、ため息と共に吐き出すようにして言う。
「左遷、と」
 なるほど、不機嫌の理由はそれだったらしい。おそらくは良いように説明されたのだろう。何しろ、彼が中佐に昇格したのは一年も前のことではない。まるで栄転であるかのように説明され、その階級に恥じぬ働きを期待している、くらいの恩着せがましい言葉をかけられたというのは、想像に難くない。
「持った方だと思いますよ。戦後二年」
 敢えてイシュヴァールの出来事を持ち出してみた。左遷も昇格も、それが大きな理由だからだ。
「頃合いでは?」
 リザの言葉に、ロイはぴたりと足を止めて振り返る。
「君、どっちの味方だ」
「もちろん、マスタング中佐であります」
 恭しく敬礼を取ってみせると、彼は鼻で笑った。
「頼もしい限りだよ」
 妙に皮肉めいて言う彼は、年相応よりも少し幼く見える。有り体に言えば余裕がないのだ。リザの内心を読んだか、はたまた顔色に出ているのかは分からなかったが、ロイは再び足早に歩き出した。
キャロルは?」
 彼が訊ねたのは、幼い軍属医師の名だ。先日から試験的に配属されていて、今朝もこの呼び出しがなければ顔を合わせているはずの時間だった。
「来ていますよ」
「そうか」
 手短に答えると、手短に返される。それからロイはため息をついた。
「ああ……説明するの、面倒臭いなあ」
 左遷に憤ったり、説明を面倒がったり、やはりどうも幼い態度が目につく。どちらかというと真面目な質の上官だが、時折妙なところで怠惰な面を見せるのが昔から気に掛かっていた。
「そのくらいはご自分でされてくださいね」
 リザに説明を押し付けようという魂胆を、事前に封じ込めておく。
「大事なことですから」
「分かっている」
 口を尖らせるようにして言ったロイに、思わず苦笑しそうになった。自分で手配までしていたくせに、何とも勝手な上官である。



 マスタング中佐に充てられた執務室は、どうも上等すぎるくらいだった。応接セットまで用意されているのには驚いたが、特段彼に来客が多いというわけでもない。つまりは、持て余している代物だった。そこそこ上等なものらしく、一度腰掛けるとなかなか腰が上がらないそうだ。上官の弁だが。
キャロル、いるか?」
 執務室の扉を開いてすぐに声をかけたロイは、応接セットのソファから手が生えているのを発見したようで、ため息をついてみせた。彼は苛立ったように早足でソファまで寄っていく。
「いますよー、中佐」
 キャロルが答えるのと同時に、彼はソファに沈み込んで寝転がったまま本を読んでいる少女の頭を叩く。慌てて後を追ったリザが止める間もなく、頭を抱えた格好になったキャロルは、ロイに白衣の首元を掴まれて起こされる。とはいえ完全に持ち上げたわけではなく、キャロルはちょこんとソファに座る形に落ち着いていた。
「何だ、寝転がって。野良猫でも入り込んだかと思った」
「にゃー! ひどいにゃー、飼い猫だよ」
 冗談混じりに抗議したキャロルは、少し間を置いてから白衣の首元を掴んだままのロイの手に頬を寄せる。
「たまには可愛がって、ご主人様」
 懐いた猫のような仕草だ、と素直にリザは感心した。が、ロイの方はそうでもなかったようで、不機嫌そうに眉を寄せていた。
「やめろ」
「うにゃ!」
 ロイが白衣を払うようにして手を離すと、バランスを崩したのかキャロルは素直にソファから転げ落ちた。慌てて彼女に駆け寄るが、こんな状況でもきちんと受け身を取っているのに驚かされる。それを見越しているからこそ、ロイも乱暴に扱っているのだろうが。
「東へ行くことになった。ついて来るか?」
 キャロルが立ち上がったタイミングで、ロイが声をかける。何度となくキャロルの頬に触れた手を気にしているようだったが、当のキャロルは気づいていないようだった。面倒そうに頭を掻く少女は、ソファに座り直してからロイを見上げて訊ねる。
「それ、選択肢あるの?」
「ああ、用意してある」
 想定していたようで、得意げな表情をしてロイはキャロルの顔を覗き込む。
「はい、若しくは、喜んで随伴いたします」
 うーん、と首を捻ったキャロルは、人差し指を立ててロイの眼前に持っていく。
「もう一声!」
「そうだな」
 今度は想定していなかったらしい。恐らく何か気のきいた言葉でも探しているのだろうが、どうももどかしい。口を出すのは最低限にしておこうと思ってはいるのに、これではいつ我慢の限界が来るか分からない。
「言われずとも」
 一旦そこで言葉を切ったキャロルは、大袈裟に咳払いをしてから続ける。
「地獄の底のそのまた底までお供しますよ」
 芝居がかった仕草に、耐えきれなかったのかロイが顔を離した。したり顔のキャロルは、声を立てて笑う。どうも、何か出典元があるらしい。まんまとやり込められてしまったロイが、明らかに不機嫌にため息をつく。
「何だ、それは?」
「ちょっと前流行った軍事物! 上官と直属部下のラブロマンス」
 言ってキャロルは、先ほどまで彼女が読み耽っていた本を取り上げた。その簡単な説明だけで、リザも少し辟易としてしまう。
「ありえねー」
 キャロルが茶化して評した通り、軍事物としては有り得ない題材だ。長い間同じ上官の元で働いていると夫婦のように扱われるというのは知っているが、実際の恋愛感情をそれに当てはめるとなると良い気はしない。
「くだらん本ばかり読んで」
「あっ、ちょっと」
 キャロルから本を取り上げ適当にページを繰っていたロイだが、はたと手を止めて暫し文字を追っている。
「砲弾飛び交う戦場で愛の告白か。悠長な現場だな」
「なぜか砲弾の方から避けてくのよ。愛の力だね」
 ロイの皮肉に皮肉で答えたキャロルは、
「もういい」
「痛っ」
 苛ついた彼から本を頭に叩きつけられ、再び頭を抱える羽目になってしまった。何度も叩かれているのを見るのも、あまり気分は良くない。大袈裟に咳払いをする。
「中佐、そろそろ」
 こちらを伺うように見てくる上官を、睨みつけた。どうも、忘れていたらしい。
「国家錬金術師将校随従医療錬金術師制度というものがある」
 一気に言い切ると、キャロルは首を傾げる。彼女でなくとも、初めて聞けばそういう反応になるものだが。
「何それ?」
「書類選考と、大まかな実績、あとは医療論文と錬金術論文」
 指を折って数えてはいるものの、必要書類を揃えたのは彼ではなくリザだ。キャロルゴドウィンの名が入った論文を探すのには苦労しなかったし、実績にしても大した量はない。実際の労力としてはさしたるものではなかったが、全て横どりされるとは思っていなかった。
「おめでとう。地獄の底のそのまた底まで私と付き合ってもらう」
 先ほど、キャロルの放った台詞そのままだ。が、肝心のキャロルは呆然としている。
「何それ? ギャグ?」
「違う」
 変に引用したせいで、冗談だと思われているらしい。
「命果てるまで私を戦場で活躍させるための医師だよ」
 言い直した上官の言葉に、リザの方が緊張してしまった。その言い方は、十六歳の少女へ向けるには残酷すぎる。ましてや、錬金術師としての彼を慕っているキャロルだからこそ尚更だった。
「君のことだ」
 そう付け足した彼の表情は見なかった。緊張感だけは伝わったようで、キャロルの方も押し黙っている。できることなら、断ってもらいたい。他にいくらでも方法はあるはずだ。そのための労力なら厭わない。だが、そうはならないだろうことは分かっていた。キャロルはやおら立ち上がり、首を捻りつつも口を開く。
「なんかわかんないけど、決まったことなんでしょ?」
 あっけらかんとして言い放つキャロルは、そのままの調子でロイの腕を軽く叩いた。
「なら、全部了解。あんたの好きに連れてってよ」
 にこりと笑う少女に悲壮感はない。本当に分かっている様子には見えなかった。
「約束さえ守ってくれるのなら、何でもいいよ」
 ロイの腕から手を離し、呟くようにして言った彼女は、先ほどとは少し様子が異なって見える。だが、どういった心情なのかは、リザには判別できなかった。それでもロイの方には伝わったようで、彼は少し消沈した様子で俯いていた。
「そうか」
「そうさー」
 対照的に軽く頷くキャロルに背を向け、上官は自分の机へ向かってゆるゆると歩き出す。
「元はイシュヴァール戦で国家錬金術師を単独出撃させるための緊急措置だ」
 歩きながら大事なことを説明する彼に、心の中で呆れた。歩調を合わせて彼を追いかける。
「戦後、採用されるのは君が最初で」
 一旦そこで言葉を切る。机の上に手を置き、彼はこちらを見ずに続けた。
「最後になるだろう」
「そう」
 追いかけてこなかったキャロルは、再びソファに腰掛けていた。彼女もまた、ロイの方を見ずにいる。
「君はまだ十六歳だ」
 彼が口にした年齢には意味がある。士官を目指す者が、入校を考える年頃だからだ。
「私が君くらいの歳の頃は、何も知らなかった。理想は全て叶えられるものだと信じていた」
 その言葉にも聞き覚えがある。士官学校時代に教官から、それを全能感と呼ぶ、と説明された言葉だ。
「本来ならば希望を胸に抱いて、未来に理想を重ねて、まっすぐ前を向いて歩いていこうという年頃だ」
 その理想を打ち砕いたのが、先の内戦だった。二年も前の話だが、昨日のことのように思い出せる。国民を守るべき立場の軍人たちが、自国民に銃を向ける。これが敵国の兵であれば、心境も異なっていただろうか。経験のないリザには想像もできなかった。
「それを丸ごと取り上げて、地獄へ行こうという誘いだぞ」
 吐き出すようにした上官も、恐らくはリザと同じような心持ちであるに違いない。あれは、確かに地獄だった。
「え、めんどくさい」
「面倒臭い!?」
 キャロルの言葉に驚いて彼女を見たのは、ロイだけではなかった。咄嗟に声を上げるのだけは我慢したが、リザも心底驚いてしまった。一斉に向けられた視線に驚いたらしいキャロルは、ぎょっとしてこちらを見たが、すぐに視線をそらす。
「未来も理想も、あたしには本来なかったものだし、今更どうでもいいよ」
 彼女の表情は窺えないが、口調は茶化しているわけではないことが分かる。
「あたしには、最初から今しかない。先が見えなくても、どっち行けばいいのか分からなくても、それでも進まなきゃいけなかった」
 そう言った彼女の心情は、先ほど考えあぐねたものと似ている気がした。今なら理解できる。これは、諦観だ。理解してしまったからこその、少女らしからぬ心境だったのだ。度々ロイがキャロルを天才錬金術師と評することがあったが、彼には彼女のこの心情が理解できているからこその評価だったわけだ。彼ほどキャロルのことを理解できていないのが悔しくて、内心で歯噛みする。
「でも、あんたが先へ行って照らしてくれてるから、あたしはあんたを信じて進めるんだよ」
 言ってキャロルはロイを見据えた。
「めんどくさいこと言ってないで、黙って俺について来い、くらい言ってみろっつーの」
 いつもの調子で言い放つキャロルは、先ほどまで読んでいた本をテーブルの上へ置いた。
「黙ってあんたについてってやるよ」
 彼女の目は、真っ直ぐに自分の上官を捉えている。彼女がよすがとしているのは、明らかに彼だ。それが悔しくはあるが、嬉しくもある。横に並び同じ方を見てくれているのは、何よりも心強い。もう、キャロルは幼い少女ではなかった。リザが守ってやるべき、か弱い少女ではなくなった。
「そうだな」
 俯いて長いため息を吐いた上官は、やがて覚悟を決めたように顔を上げる。
キャロル
「はーい」
 鋭い上官の声とは対照的に呑気な声がソファの方から上がる。挙手をしてソファから立ち上がった彼女は、確とロイを見つめていた。
「黙って俺について来い」
 懐かしい言い方をしたロイを、思わず見つめてしまう。文言自体は、キャロルのものを引用したに過ぎない。それでも、彼らが同じ錬金術師同士という立場に立ったような気がして、少し不思議な気がした。
「えー、黙んなきゃダメ?」
「話が違う!」
 茶化すようにして首を傾げるキャロルに、すぐさまロイが憤慨する。
「冗談だって」
 言ってキャロルは頬を膨らませた。それも、懐かしい。思わず頬が緩んでしまった。
キャロル
「なに?」
 キャロルからの視線から照れたように逃げた上官は、彼女を見ないまま続けた。
「答えが欲しい。くれないか?」
 なるほど、悪癖だ、と思った。が、口にはしない。それを欲しているのは、彼だけではなくリザも同じだった。
「もちろん」
 まるで内心を読んだように頷いたキャロルは、こちらへ歩み寄ってくる。彼女の答えは、さすがにリザでも予想がついていた。
「地獄の底の、そのまた底までお供しますよ。中佐」
 ロイの真正面でそう答えたキャロルに、リザは内心だけで同意した。



 諸手続きを終えたキャロルは、早々に帰路についた。異動が確定したことで、生活面での処理も色々とあるだろう。手伝おうかと申し出たリザに、彼女は大丈夫とだけ答えて行ってしまった。ついこの間までは右も左も分からない状態だったくせに、随分と立派になったものだ。
「何だろうな。いつもこうだ」
 キャロルのいなくなったソファを見つめ、ロイは気の抜けた声で呟いていた。書類の散乱した彼の机を片付けながら、自分の席に腰掛けたままの上官を見やる。
「何がですか?」
 彼が欲しているだろう言葉をかけると、面倒そうに口を開いた。
「うだうだと悩むのは私だけだ。こっちは言葉を選んで慎重に伝えているというのに」
 言葉を選んでいて、あれか。思ったが、口にはしない。
「あいつはいつも|あ《・》|あ《・》だ」
 言って、上官は机の上に突っ伏す。書類を避けていて良かった。
「割に合わんよ」
「と言いつつ、楽しそうに見えますよ」
「冗談じゃない」
 ぱっとロイが顔を上げる。不満そうだ。
「そうやって悩んで気を使うのは、大事に思っている証拠なのでは?」
 訊ねると、彼は納得いかないような顔をして首を傾げる。
「どうだろうな。怒らせたくないだけかもしれん」
「その割に、いつも怒らせていますよね」
「そんなことは」
 ない、と言いかけたロイは寸でのところで口を|噤《つぐ》む。
「まあ、多少は」
 やけに素直に認める上官に、リザは苦笑した。からかわれたと思ったのか、彼は明らかに不服そうに眉を寄せる。
「おやめになりますか?」
 省略したが、キャロルを付けることを、だ。勿論伝わっている上官は即座に首を横に振る。
「それこそ、冗談だろう。一度決めたことだ。それに」
 言葉を切ったロイは、リザが避けておいた書類の一番上に書かれていたキャロルの自筆の署名を指で撫でる。
「もう、二度と手放したくない」
 キャロルゴドウィンという名が優しく撫でられていくのを、リザは目で追っていた。ふと、彼にとってキャロルはどういう存在に写っているのかが気になる。きっと、初めはリザと同じだったはずだ。幼くて頼りない少女を、彼だって庇護下に置いておきたいと思っていただろう。だとすれば、国家錬金術師同様に戦場に立つことを約束されている立場に置くのは、違うはずだ。
 もしかしたら、いつの間にかキャロルを違うように見ていたのかもしれない。
「ところで、中佐」
 意を決して口を開く。
「何だ?」
「私には聞いてくださらないのですか? ついて来るか、と」
 口に出してから緊張する。忘れていた、なんて言われたらどうしようかと思った。
「ああ、聞かないよ」
 が、あっけらかんと返され、気が抜けてしまった。
「顔に書いてあるじゃないか」
 そう言って苦笑するロイは、リザの頰あたりを指差す。
「そうでしたか?」
「白々しい」
 わざととぼけると、お見通しとばかりに鼻で笑われる。頬のあたりが熱いが、気のせいだと自分に言い聞かせる。彼にとってリザはきっとキャロルと同様だ。部下として、戦力として頼られている。直接言葉にしてかけられることはないが、彼の方こそ顔に書いてある。
「ご安心を」
 キャロルが置いていったあの本を差し出しながら、彼女に倣って大袈裟な調子で続けた。
「いつでも、あなたを見ています。あなたが潰える」
 決意を口にする前に、息を吸う。困惑する上官の顔が見えて、少しだけ気が晴れた。
「その時までお側に置いてくださるのなら」
 驚いて目を見開いていた上官は、今度は呆れたように首を振る。忙しい人だ。
「もう、それはいい」
 リザから本を引っ手繰り、彼は慌ててページをめくっていた。
「どこの台詞だ? それは」
 本に目を落としたまま訊ねる彼に、リザは思わず苦笑してしまう。
「さあ。お探しになってみてください」
 真相は告げないままで、踵を返した。キャロルゴドウィンの署名入りの書類を抱えて、ゆっくりと執務室を後にする。扉を閉める瞬間まで本と格闘している上官の姿に、半ば呆れてしまった。
 あの瞬間に確かにあった疎外感に蓋をして、リザは早足で廊下を進む。彼ら二人だけの世界など、絶対に認めてなるものか。地獄の底のそのまた底などに落としはしない。そのための決意の言葉を一人で噛み締めていた。


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